I-HOUSE
2022 / Chofu, Tokyo / House
I-HOUSEは、都心ながら高台から視線の抜ける眺望が期待できる傾斜地に位置します。この立地を活かし、坂道から物件のファサードに至るまでの体感的・視覚的な変化、寝間と水回りを集約した1階から居間・台所のある2階にかけての立体性、窓の外の借景といった様々な景色のシークエンスを体感できる仕掛けを含めて設計されています。
30代のご夫婦と子供から成る3人家族のために設計したこの住宅は、土地の形に従い細長い四角形をベースとし、一見「黒い箱」として見受けられます。しかし、敷地や周辺立地等の状況を構造や内装に取り込む設計プロセス、暮らしの機能・意匠・しつらえの徹底した取捨選択、コスト抑制など様々な工夫が連動しています。
日中は自然光のみで過ごせるよう計画された窓の配置、全体を通して空間のつながりが感じられる色や素材のコントラストにより、ミニマルでいて適度に視覚的な変化や奥行きが感じられるバランスが成立しています。また用途が住み手に委ねられた階段横のステージ、設計段階から特注製作を見込んでいた家具は暮らしの可能性を広げる役割を担っています。これらにより、小面積内で自然なおおらかさが感じられる住空間が実現しました。
〈建築概要〉
計画種別:新築
用途:住宅
計画期間:2021年8月~2022年9月
構造:木造
規模:地上2階
建築面積:37.53㎡(11.35坪)
延床面積:75.06㎡(22.70坪)
敷地面積:94.64㎡(28.62坪)
計画地:東京都調布市
設計:STUDIO ALUC
設計協力・施工:HOUSE NOVA
照明計画:ModuleX
家具製作:清水工芸・PACIFIC HOUSE TEXTILE
I-HOUSE
Year: 2022 / Location: Chofu, Tokyo / Category: House